ひさびさに平城宮跡を歩いた。と言っても、大和西大寺駅から奈良線の高架下を通って秋篠川を渡り、玉出門までのショートコース。 

空はまさに秋空。

正面は大極殿

コロナ明けの平城宮跡は、人影が絶えない。コロナ最盛期には、人影もなかったのに。実は私もコロナ明け。 いささか心もとない足取りで、平城宮の正門・朱雀門にたどり着く。朱雀門のボランティアガイドの声も楽しげに聞こえる

 朱雀門の壇上から見る右手側は、荻の原が広がる。つい最近まで、ススキと思っていた。             「です」と、歳若き友人に訂正されたときは、へっ?と声を上げてしまった。                  荻はの一種だと思い込んでいたから。                                 荻は、1本づつ離れて生え、茎が太くて株にならず、ススキは1つの株からたくさんの茎が伸び、こんもりとするとその時教わった。

 その荻の原に小さな木組みの門が作られ、トンネルができていた。                     右に左に短く曲がり、ちょっとした探検コースになっている。                         ついつい入ってみて、荻原のトンネルを潜るうちに、回復が遅れたコロナの日々の鬱屈をトンネルが、引き取ってくれたのか、宮跡からの帰りの足取りは少し元気になっていた。